ビジネスを行う上でデータを分析することはとても大切です。
しかし、一言で分析するといっても、どのような観点で情報を収集し、分析するかで結果は異なってくるものです。
そうした分析における視点のひとつに定性分析があります。
今回は、定性分析の概要や定量分析との違い、実際にビジネスの現場での活用方法について紹介します。
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定性分析を英語でいうと「Qualitative analysis」です。
つまり、定性とは「Quality」という観点からデータを分析することです。
では、データにおけるQuality、質とはどのようなものでしょうか。
データには量的データと質的データがあります。
まずはそれぞれの違いについて詳しく解説しましょう。
量的データとは、数値化されているため実際に測ることのできるデータです。
たとえば、WebサイトのPV数がその主なものとして挙げられます。
一方、質的データは数値の背後にある隠れたデータや数値化しても意味のないデータです。
同じくWebサイトであれば、そのサイトを見ている人は実際にどのような人なのか、どのような状況でサイトを閲覧しているのか、といったことは数値からだけでは知ることができません。
また、サイトを閲覧した人がサイトを見てどのように感じたか、ということも数値化して測ることのできない情報です。
そのため、質的データの代表的なものとしてはWebサイト上でのユーザーの行動やアンケートの回答結果などが挙げられます。
定性分析とよく似た言葉に定量分析があります。
定量分析は英語でいうと「Quantitative analysis」です。
Quantityは数量を意味します先ほどデータには質的データと量的データがあると説明しましたが、定量分析は量的データを分析する手法です。
一方、定性分析は質的データを分析する手法になります。
定量分析において重要なことは、知りたい情報や分析したい情報を数値化することです。
定量分析は数値の大小を観察し、ある数値を大きくしたり小さくしたりするにはどうすればよいのかを考えることです。
そのため、極端にいえば数値化できないことはどのようなものであれ定量分析できないし、数値化できるものはどのようなものであれ定量分析できるといえるでしょう。
とはいうものの、当然のことながら、実際はどのようなものでも数値化できるわけではありません。
たとえば、顧客が自社にどの程度愛着を感じているかのように、目に見える数の大小に着目したところで意味がないことや数の大小に着目することで意味を見失ってしまうことがあります。
そのような場合に活用できるのが定性分析というわけです。
定量分析をどのように行うかについては大方想像できるという人が多いでしょう。
Webサイトであればアクセス解析やA/Bテスト、リアル店舗であればPOSデータの分析や商品のモニタリング調査などで知りたい情報の数値を得られます。
しかし、定性分析の対象となる質的データはどのように集めればよいのでしょうか。
定性分析を行うための方法はいくつかあります。
Webサイトであれば公開前にユーザーに使用してもらうのもひとつの方法ですし、ユーザーがサイト上でどのように動いたかを知ることのできるヒートマップ分析を行うという方法もあります。
リアル店舗や会社の場合には顧客へのインタビューや自由回答式アンケート、SNSを活用してユーザーの意見を拾うなどが効果的です。
定性分析を行う際に重要なことは、データを収集したい対象の立場に立つことです。
そうすることでより深い知見を得ることができるでしょう。
また、戦略を立てるために定性分析を行いたいのであれば、分析の際にフレームワークを活用するのがおすすめです。
戦略立案における定性分析の際に活用できるフレームワークにはさまざまなものがありますが、そのうちのいくつかを紹介します。
PEST分析は主に経営やマーケティングにおける戦略を立てる際に使われるフレームワークです。
マーケティングの第一人者として有名なフィリップ・コトラーが提唱したことで知られています。
PEST分析の特徴は政治(Politics)、経済(Economy)、社会(Social)、技術(Technology)の4つの側面に基づいて自社の外部環境における情報を収集します。
そうして集めた情報を機会と脅威に分け、外部環境が現在や未来において自社にどのような影響を与えるかを分析します。
自社の企業価値を知るためのフレームワークがVRIO分析です。
VRIO分析では情報を経済的価値(Value)、希少性(Rareness)、模倣可能性(Imitability)、組織(Organization)という4つの始点に基づいて分析します。
自社の強みや弱みについて知りたい場合に効果的な分析手法です。
自社が属する業界がどのような構造になっているかを把握するためのフレームワークが5フォース分析です。
5フォース分析では「買い手の交渉力」「売り手の交渉力」「業界内の競争」「新規参入の脅威」「代替品の脅威」という5つの観点から情報を収集し、分析します。
自社が業界内でどのように生き残っていくべきかを考える際に有効なフレームワークです。
定性分析のメリットとしてまず挙げられるのは、定量分析ほど多くのデータを集める必要がない、ということです。
定量分析は集めたデータの量が多ければ多いほどより詳細でより優れた分析につながります。
そのため、定量分析を行うためにはある程度のコストが必要になることもあるでしょう。
しかし、定性分析はそもそも量を問題とするものではありません。
そのため、収集したデータの数が限られていても有効な分析を行えます。
また、定性分析では定量分析では知ることのできない背景を知ることができるというメリットもあります。
目に見える数値を分析する定量分析は客観的な状況を知るのに向いているものの、「なぜ」「どうして」といった疑問についての答えを出すものではありません。
原因はどうであれ現状はどうなっているか、どうなると予想できるかを知るための方法が定量分析だといえます。
しかし、定性分析はむしろその「なぜ」「どうして」に着目する分析手法です。
そのため、問題の原因や要因を把握することにつながります。
とはいうものの、こうした定性分析のメリットは一方でデメリットでもあります。
定性分析はどうしても主観的になりがちだからです。
定性分析は客観的な数値データを扱うわけではないため、分析者によって分析結果が異なる可能性があります。
コップに半分の水が入っているとき「半分も水が入っている」と思う人と「半分しか水が入っていない」と思う人がいるようなものです。
そのため、定性分析による分析結果は定量分析による結果と比較するとどうしても説得力に欠けたものになります。
最後に、定性分析が実際のビジネスでどのように活用されているのか、その主な事例をいくつか紹介します。
adidasは女性向けフィットネスウェアを開発する際、大規模な社会学心理的定性調査を行いました。
その結果分かったのは、ヨガなどのグループエクササイズに参加している女性の多くが機能性だけでなくファッション性も非常に重視していることでした。
このことを受け、adidasは有名な女性デザイナーであるステラ・マッカートニーを招へいすることにしました。
SBI証券ではWebサイトに訪れる顧客の多くがサイト上で何らかのストレスを感じて離脱しているという事実に注目しました。
そこでWebサイトの定性分析ができるサービスを導入し、サイトの改善を行いました。
実際にサイトに訪れた顧客がどのような動きをし、どこでストレスを感じているのかを把握できるようになりました。
そうした顧客理解の成果もあり、SBI証券はネット証券の口座開設数で国内有数の証券会社となっています。
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今回は、定性分析の概要や定量分析との違い、実際にビジネスの現場での活用方法などについて紹介しました。
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