競合他社がひしめく市場で勝ち残るには、多くの顧客に自社の商品を選択してもらう必要があります。
そのために差別化を求められるので、経営や事業活動でポジショニングを実施することが欠かせません。
今回は、ポジショニングの重要性や策定の手順、策定の際のコツなどについて紹介します。
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ポジショニング(Positioning)とは位置の決定であり、ビジネスシーンでは「競合他社と差別化するために自社の立ち位置を決める」という意味を持ちます。
自社や商品の魅力を顧客に認識してもらうため、それらのオリジナリティを探すことが基本です。
また、ポジショニングはSTP分析と呼ばれるフレームワークの一部となっています。
市場を細分化するセグメンテーション(Segmentation)と、標的にする市場を選ぶターゲティング(Targeting)の後に実施するのが一般的です。
すなわち、ポジショニングはマーケティングの方針検討における最終プロセスに該当します。
自社と他社の商品がどのように違うのか不明瞭だと、顧客に選んでもらう決め手を欠いてしまいます。
似たような商品ばかりという状況では、価格の安さやブランドの知名度を頼りに選択する顧客が多いです。
それゆえ、せっかく素晴らしい商品を市場に投入しても、価格競争で勝てない企業やブランド力が弱い企業は太刀打ちできません。
たとえば、安い輸入品との競争に負けて、売上が著しくダウンした日本製の商品はたくさんあります。
このようなリスクを払拭するには、他社との相違点を明確に打ち出すことが必要です。
そこで重要になるのがポジショニングであり、自社が不利なステージでの競争を回避し、売上を伸ばしていくために実践されています。
ポジショニング策定を4つの段階に分けて紹介します。
最初に行うのはポジショニングを実施するための準備です。
先述のように、STP分析のセグメンテーションとターゲティングを完了しなければなりません。
これらに用いる基準を見誤ると、必然的にポジショニングの精度も下がるので注意してください。
セグメンテーションで大切なのは、市場の細分化を目的とした顧客のグルーピングです。
詳細なニーズを捉えるために、地域や年齢、ライフスタイルなどを基準として行います。
一方、ターゲッティングで市場を決定するときは、規模や将来性、競合他社の多さなどが基準になります。
潜在顧客への波及効果の大きさや、マーケティングの影響を測定しやすいことなども重要です。
次に行うのはポジショニングマップという図面の作成です。
縦軸と横軸を持つ散布図であり、競合他社や自社をプロットするために用います。
軸として設定する項目は、顧客が商品を購入する際に優先する指標です。
商品によって異なるので、どのような点に価値を感じてもらえるのか検討しましょう。
たとえば、おしゃれを重視する若者がターゲットの市場なら、ハイセンスな商品のほうが売れやすくなります。
さらに、若者はまだ資金に余裕がないケースも多いため、価格の影響も受けやすいです。
したがって、縦軸に「センスの度合い」、横軸に「価格」というような設定が考えられます。
ポジショニングマップの縦軸と横軸を決めたら、それを用いてマッピングしていきます。
競合他社がどこに該当するのか検証しながら、適切なところに配置していきましょう。
上記の例だと、ポジショニングマップの中心に該当するのは、センスの度合いと価格が平均的な企業です。
抜群におしゃれな商品を扱う企業や価格が高すぎる企業などは、中心から遠い位置にプロットされます。
この作業の精度を高めるには、競合他社の特徴を十分に把握しなければなりません。
したがって、市場のデータを使って傾向を分析するなど、綿密な調査による企業研究が求められます。
競合他社のプロットを終えたら、次は自社をどこに配置するのか決めます。
ポジショニングマップで空白になっている領域を探しましょう。
競合他社が不在の領域なので、そこの要素を強調すると差別化が可能です。
たとえば、上記の例の場合、「センスがやや良くて価格が非常に安い」という領域が空白のケースもあるでしょう。
そのような特徴を持つ企業として、独自性を出せる見込みがあるということです。
こうして定めた自社の立ち位置を踏まえて、商品の開発や販促を実施していきます。
ポジショニングの策定は、以下の2点を意識すると成功しやすくなります。
いくら差別化に成功しても、それを肯定的に捉えてくれる顧客が少ないと意味がありません。
「センスが悪くて価格が高い」というオリジナリティを持たせても売上は伸びないでしょう。
顧客が魅力的だと感じる独自性を追求することが大事です。
したがって、ポジショニングマップで空白の領域があった場合、そうなっている理由を考えることもポイントになります。
そこに自社をプロットする前に、ニーズがどれくらいあるのか十分に検証しなければなりません。
いずれ競合他社も入り込んでくると予想される領域なら、先手必勝でチャレンジする価値があります。
ポジショニングの結果が、自社のイメージに合っているのか考える必要もあります。
両者が極端に違っていると、一貫性がない企業という印象を与えるリスクがあるからです。
たとえば、高級ブランドの企業が、低価格の商品をリリースしても好意的に受け取られるとは限りません。
新しい客層をターゲットにできる一方で、高級志向の既存客が離れていくことも予想されます。
ですから、自社のイメージについて分析を行い、経営理念と整合性があるように策定することも不可欠です。
顧客と接する現場の声も参考になるので、営業支援ツールも導入して情報を効率よく集めると良いでしょう。
今回は、ポジショニングの重要性や策定の手順、策定の際のコツなどについて紹介しました。
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